先日「Quiet Storm」に遊びにきていただいきました皆様ありがとうございました。人数制限、感染対策という状況下で行われ、公演時間も70分と限定し、新たな試みに挑んだコンサート。セットリストなど、当日のレポートをお届けいたします。

2021.10.16「Quiet Storm」 セットリスト

1.I'll Be Over You
2.Heart of Mine
3.Love of My Life
4.All We Have
5.Always
6.Tonight I Celebrate My Love
7.With You I'd Believe
8.Your Love
9.One Hello
10.Somewhere Out There
11.Endless Love
12.What's Goin' On
13.歓送の歌(Encore)

Vo.川元清史 Vo.山崎真衣子 Pi.近藤紀代子 Sax.奈良美里 Ba.野田満正 Dr.本間裕 

約2年ぶりの公演となる公演は、明るく軽快なリズムでTOTOのカヴァー「I’ll Be Over You」で幕を開け、その後、「Heart of Mine」「Love of My Life」など、アダルトコンテンポラリーバラードを変わらない歌声で歌い上げます。

最初のMCでは2年振りのライブともあり、「感慨深いです。またライブができて感謝しています。」と実感を込めて語りました。声が出せない客席ともあり、自身のMCでコミュニケーションを図り、場内の空気を和ませ、2020年リリースの「All We Have」を初披露し、新たな一面で魅了しました。

(新曲「All We Have」をしっとりと歌い上げる川元清史)

その後、デッエットパートナーでもある、山崎真衣子との、ウェディングソングの定番曲「愛のセレブレーション」「Always」など、バンド演奏も勢いを上げていき、ソウルフルな歌声と、山崎真衣子の綺麗なハイトーンヴォイスを響かせ、会場にいるお客様一人一人の心に届けるように真っ直ぐに歌い上げ、アダルトコンテンポラリーが好きなファンの期待に応えた。

場内の換気が終わり、奈良美里のまっすぐなMCを皮切りに、サックスソロ「With You I’d Believe」で後半戦が突入。スムースでR&B漂う「Your Love」ではダイナミックな歌唱と速いパッセージの歌い回しで熱気を上昇させると、ここで空気は一転。コロナ禍でなかなか皆さんに会えなかった思いをMCで語り、新曲カバー曲「One Hello」をお披露目。弱々しい呟きから次第に激情へと変化する、8ビートに乗って、アダルトコンテンポラリーの空気感を醸し出し、会場に集まったファンに向けて、「離れていても、繋がっている。」という強い意思を表明した。

その後、ふたたび山崎真衣子が登場し、「アメリカ物語」「Endless Love」を繊細かつ伸びやかに歌い上げるなど、楽曲ごとに声色と表情を変えていき、ライブもクライマックスへ。

(「アメリカ物語」を歌い上げる山崎真衣子と川元清史)

エンディングは、声は出せなくても心の中で!というMCのあと、盛り上がりを見せ、オールスタンディングでドラマチックにアップテンポのなナンバーを歌唱。バラの花束とともに情熱と勇気を届けました。

アンコールのMCでは、「今日はお越しいただいたみなさんはじめ、応援してくれているファンの笑顔で乗り越えることができました」と感謝の気持ちを述べ、「歓送の歌」を披露。会場からは賛辞のこもった拍手がわき起こるなかで大団円を迎えました。

2年ぶりにコンサートをやり遂げた川元清史は、ライブ後、Facebookの投稿や談話で「こんなに愛おしく思えるライブはなかなか経験がなかった。」と語った。感染対策、人数制限とお客様に不自由を強いらせる環境のなかで、お客様にお越しいただいたて心から感謝している、と。それに付け加える形で、つぎのように川元は語る。
このコロナ禍の2年間、僕は配信ストリーミングサービスでしか歌を届けることができませんでした。これは僕に限ったことではなく、多くのミュージシャンが「配信」という形で届けることも話題になりました。コロナ禍で配信が普及はしましたが、SNSやインスタライブの「ライブなう!」に表れているように、「いま」が強調されるけど、その「いま」がファンやお客様に常に同期されているわけじゃない。今の時代、個々にとっての「いま」が無数に遍在している。SNSや、オンライン上には、いつだかわからないし、気にもならない「いま」がどんどんアーカイブされていっている。やっぱりそれは「点」でしかなく、本当の意味でアーティストは「線」を描けない。2年振りにライブを開催して感じたのは、ファンやお客様との絆という「線」で結ばれていると実感しました。
コロナ禍でライブができなかった2年間、僕にとって、ファンやお客様にとってもそうですし、バンドメンバーの仲間にとっても、どういう2年間だったかを総括するライブじゃなければならなかった。
これからも、応援してくれるファンやお客様に喜ばれるよう、新しい新時代の歴史を作っていきたいと思っております。これからコロナ禍も落ち着き、ライブは開催できると思いますので、これからの活動を楽しみにしていただければ嬉しく思います。これからも応援よろしくお願いいたします。

レポート・撮影=中村真奈

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